本学学生がG200 youth summit(ドイツ)に日本代表団として参加しました

2016.05.17

2016年4月6日(水)~10日(日)、池田康太さん(国際社会学部 西南ヨーロッパ地域 4年)が、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン(ドイツ)で開催されたG200 youth summit(主催:G200)に日本代表団として参加しました。 本サミットは、現在の国際社会が直面している様々な問題をどのように解決していくか、大学生?若手研究者を中心に話し合うもので、池田さんは日本の代表として、日本の環境技術が世界にどのように貢献できるか、日本の環境に対する精神文化などを強調しました。
詳細は こちら からご覧いただけます。


日本からの参加者と(池田さん:一番左)

committeeの様子
   

夕食会

閉会セレモニー

G200 youth summit 参加報告書

国際社会学部4年 池田康太

日時:2016年4月6日-10日
場所:ドイツ、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン
○サミットの概要
サミットはG200というNGO主催の会議で、現在の国際社会が直面している様々な問題をどのように解決していくか、大学生?若手研究者を中心に話し合うものでした。参加者は様々なバックグラウンドを持つ人々で、学生?学者はもちろん、大学教授や国際機関で働く方もいらっしゃいました。国籍も多様で、世界の各国?地域から1-7人程度の代表が集まっていました。日本からは私を含めて4人の学生が参加しました。
サミットは大まかにconference, International young parliaments’ debate, youth summitの3部門からなります。conferenceでは、政治?経済?環境?教育?テクノロジーなど多岐にわたる分野で、学生?研究者たちが自分の研究の成果を発表していました。International young parliaments’ debateでは、女性の人権、持続可能な開発などのテーマで、各国の将来を担う若者がディベートを行いました。私はyouth summitに参加しましたが、ここでは各分野ごとに15名程度の代表が集まり、それぞれの分野での課題解決のための会議を行いました。 以上の3分野のほかにも、著名人を招いてのレクチャーやリーダーシップ育成のためのワークショップなど、普段はできない貴重な体験をさせていただきました。
○ youth summitについて
youth summitは « Global health », « Shaping the labour market», « From consumer society towards value-based society », « New strategies for financial and world economy », « Technological challenges »の 5つのcommiteeで構成され、私は« From consumer society towards value-based society »committeeに所属しました。この委員会では、現在の大量生産?大量消費型の社会の問題点とその解決策について話し合いました。環境やエネルギー問題、法的枠組み、教育などの観点から、どのような政策をとれば物質主義的な考えを脱却できるのかを議論しました。委員会のメンバーは英米圏の学生が多い印象でしたが、中国、サウジアラビア、香港、オーストラリアなど、アジア各国の学生も参加していました。会議の内容は最終的にコミュニケにまとめられ、各国の政府へrecommendationとして送られました。
コミュニケは以下URLから閲覧可能です。
http://www.g200youthforum.org/upload/files/FinalResults__Edited.pdf

○私が果たした役割
私は、日本の外務大臣という立場で委員会に参加しましたが、外務大臣というよりむしろ、日本の代表として意見を言うことが要求されました。なぜなら委員会では、国際的な交渉をするのではなく、各国代表が意見を出し合い全員で一つのコミュニケを作成しなければならなかったためです。そのため各国が国益のために主張するというよりも、皆が一つのチームとして共通の利益を生み出すための発言が求められました。
私は日本の代表として主に以下の2点を強調しました。
①日本の環境技術
環境問題やエネルギー問題の話し合いの際に、日本のリサイクル方法や省エネ製品、環境に優しいテクノロジーやエコポイント政策など、技術先進国として日本が世界に貢献できる例を挙げました。
②日本人の環境や物を大切にする精神性
道路にゴミを捨てない、リサイクルやリユースに市民が参加する、など環境に優しい考え方が日本人の精神に根付いていることから、他国でも教育や政策を通して環境を大切にする精神文化を涵養することを提案しました。
○参加者との交流
サミットでは、他の参加者との交流の場が多数設けられていました。例えば昼食は立食形式で、テーブルを回りながらたくさんの参加者と話し、親交を深めることができました。他にもダンスパーティーに参加したり、会議の後に仲のいいメンバーでバーに行くなどして、数日のうちに多くの友人と打ち解けることができました。実際、会議の後でも親交は続いていて、サミットで仲良くなったインドネシアの友人が遊びに来ることもありました。
○要求される能力
やはり英語でしっかりと意見を主張する能力が必要でした。私はあまり英語が得意ではありませんでしたが、少しでも多く発言することが自分の成長につながると確信していたので、機会を見つけては発言するように努めていました。 他方、事前に勉強していった専門知識はあまり必要ありませんでした。というのも委員会で扱ったテーマが抽象的で、個別具体的な事例に言及されることが少なかったからです。むしろ抽象的なテーマに対してどのようなアプローチを行いどのような解決策を導き出すか、といった思考力が問われているように感じました。
○手続き
学校を通じて申し込んだ後、推薦状に必要なCVやモチベーションレターを作成。大学の推薦を受けて以降は直接G200の事務局とやり取りをして、所属する委員会やワークショップを決定しました。

PAGE TOP